水質問題なんでもQ&A
 
㈱日水コン 名誉顧問
小島貞男先生
こちらの連載は,水処理業界に携わる方々の疑問に,㈱日水コン 技術顧問の小島貞男先生が応える形での連載となっております。質問は雑誌に掲載された質問の一部抜粋を紹介したものです。回答は雑誌でお読み下さい。  
     
   掲載号 テーマ 質問
第1回 Vol.48 No.5 鉄バクテリア(1) ・井戸水のなかに糸状の茶色いものが多数あります。クエン酸で無色になることや,鉄イオンの反応がでることから鉄を含む生物(植物?バクテリア?)のように思えますが,これはなんでしょうか?
他質問2件あり。
第2回 Vol.48 No.6 地下水・伏流水の生物障害 ・伏流水を水源としている水道ですが,ときどき原水中に肉眼でみえるくらいの大きさの白い虫がみつかることがあります。なんでしょうか?また,衛生上の心配はないのでしょうか。他質問2件あり
第3回 Vol.48 No.7 水源貯水池でのアオコ・カビ臭対策(1) ・ダム湖の水を水源とする水道ですが,カビ臭が出て困っています。対策はないでしょうか?
・水源貯水池でアオコが発生し,カビ臭が出て困っています。適切な藻類対策についておうかがいいたします。他質問1件あり
第4回 Vol.48 No.8 水源貯水池でのアオコ・カビ臭対策(2) ・水道水源貯水池びおける適正な硫酸銅の撒布方法についてお教え下さい。他質問2件あり
第5回 Vol.48 No.9 水源貯水池でのアオコ・カビ臭対策(3) ・私は造園業を営んでいます。ある神社の池をこの春つくりました。水源は井戸を掘って導水し,池の大きさは300㎡,深さは60cmです。ところが,6月ごろから藻類が発生して困っています。
他質問2件あり。
第6回 Vol.48 No.10 緩速ろ過池の目詰まりと削り取り ・緩速ろ過池のろ過砂の目詰まり防止や砂表面の削り取り(掻き取り)などは,国内ではどのような方法が用いられていますか?御教授願います。

・緩速ろ過の浄水施設ですが,洪水で原水が濁るときは,いつも頭を痛めます。一時的濁度に対して,省スペースで手間も要らない前処理法はないでしょうか?他質問1件あり。
第7回 Vol.48 No.11 深井戸の原水汚染の原因と対策 ・深さ220mの深井戸から原水を採取していますが,3年くらい前から硫化水素臭のする水が出るようになり,原因を探っている状態です。地層や水脈からの影響がある為でしょうか?下記の点を中心に,御教示お願いします。①硫化水素臭の発生原因,②硫酸塩還元菌が水や鉄管に及ぼす影響,③今後の対策,等。他質問2件あり。
第8回 Vol.48 No.12 ダム・貯水池と水質
―赤い水と黒い水―
・ダムが建設されると,下流河川の水質はどう変わりますか。そして,下流で取水する水道にどんな影響を与えますか?他質問2件あり。
第9回 Vol.49 No.1 空気揚水筒の使い道:
水生昆虫対策と凍結防止
・キャバレーから「客のコップのなかでボウフラのような虫が踊っていたゾ。水道から出たに違いない。どうしてくれるんだ」とスゴまれました。本当にそのような虫がいるのでしょうか?
 あんな大きな虫が,ろ過池を通り抜けて生きたままキャバレーまで流れてくるのですか?
 本当だとしたら,対策はどうしたらよいでしょうか?他質問1件あり。
第10回 Vol.49 No.2 鉄バクテリア(2):
除鉄・除マンガン処理への応用
・最近,鉄バクテリアを用いる除鉄・除マンガン処理において,急速なろ過なみの速度で鉄・マンガンが除去できる方法が開発されたと聞きましたが,どんな方法か,なぜ急速ろ過でよいのか教えて下さい。
他質問1件あり。
第11回 Vol.49 No.3  鉄バクテリア(3):
さまざまな事例に応じた対策方法
・県公社のものですが,住宅用に井戸を掘ったところ温泉が出たので,これを住宅に給湯したところ,たちまちパイプが塞がってしまいました。そこで除鉄処理しようと計画し,某水処理会社に相談したところ,薬品法で見積もってきた建設費・維持費はともにはなはだしく高価で,今まで実行に移せませんでした。
 たまたま先生の著書『おいしい水の探求』(1985年,日本放送出版協会刊)を拝見したところ,「鉄バクテリアによる安価な除鉄法の話」がありました。これならばイニシャルコストもかからず管理も簡単なようですので,もっと詳しく知りたいと思い相談に参りました。他質問1件あり。
第12回 Vol.49 No.4 河川の自然浄化作用の処理への応用 ・川は浄化力をもっているので,流れる間に水がきれいになるといわれていますが,その仕組み(メカニズム)について説明してください。他質問1件あり。
第13回 Vol.49 No.5 地下水・伏流水の問題と対策 ・現在,伏流水源(浅井戸)の1つで,クリプトスポリジウム指標菌の大腸菌が検出されています。
検出頻度は1年に1回程度で,濁度0.1度以下でも検出されています。原水の濁度は通常0.1以下で,洪水時に0.5程度になることがある程度なので,原水直送方式で給水しています。「水源を改良すできか」,「膜処理等のろ過施設を導入するか」の判断も難しく,新たな設備投資は経営に大きな影響を与えるために苦慮しています。
そこで,以下の2点についてどうあるべきなのか,見解をお聞かせ願います。
①正常にみえる水源での対応のあり方
②対策検討に当たっての考え方       他質問2件あり。
第14回 Vol.49 No.6 二枚貝カワヒバリガイによる管路閉塞 ・韓国では導水管(原水を取水点から浄水場までの導く管路)の内壁に二枚貝が着生し,水道に障害を与えたと聞きましたが,その状況と,日本でもその心配がないか教えて下さい。
第15回 Vol.49 No.7 水源河川の水質汚濁とその対策 ・水源の河川が都市排水等で汚染されると,水質はどのように変わりますか。他質問1件あり。
第16回 Vol.49 No.8 ダム・貯水池の諸問題 ・西日本の水道事業者です。現在,大型ダム(多目的ダム)を水源として,凝集沈殿-中間塩素処理-急速ろ過による浄水処理を行なっています。
農業用水用途にも使われており,水温低下をおそれて表層水を放流しているために,浄水場で取水するときの原水のpHが高くなってしまっています。また,クリプトスポリジウム対策でろ過水濁度を0.1度以下に維持するために,凝集沈殿処理水濁度が0.5度以下になるような凝集剤の注入で対応しなければなりません。
 そのため,原水のpHが高い場合や低水温・低濁度の場合には,凝集剤(硫酸バンド)を多量に注入することになるので,ろ過池の閉塞,スカムの大量発生,ろ過池洗浄後の捨水の長時間化や,浄水発生土(スラッジ)の脱水処理が困難になるといった浄水障害が多発して,本当に困っております。
 ダムでの発生藻類は珪藻が主体です。つきましては,以下について御教授お願いいたします。
①凝集剤注入量を減らすことは可能でしょうか
②ろ過構成はどのようにすればよいのでしょうか(単層,複層,有効径,ろ層厚など)
③夏季の高pH時のスカム対策(スカム発生原因,構成物質,発生防止対策など)
他質問2件あり
第17回 Vol.49 No.9 鉄バクテリア(4):
ゴルフ場の赤水の原因と対策
・上流の山地にゴルフ場ができたら,川の水が真赤になり,下流の景勝地が台無しです。ゴルフ場を造るとなぜ赤水が出るのですか。理由と対策を教えて下さい。他質問1件あり。
第18回 Vol.49 No.10 藻類と浄水過程の諸問題 ・ハニカムチューブ生物膜処理法で,アオコの除去ができますか?他質問1件あり。
第19回 Vol.49 No.11 給水系統の問題対処
―赤水と障害生物―
・築3~4年のお宅で,朝一番の水道水について赤水が出るとの相談を受けたのですが,こちらで水質測定したところ手鉄,亜鉛,銅,鉛などが検出されました。とくに,浴槽の蛇口やシャワーから採水した水で高く,鉛が30μg/lほど検出されました。工事会社に問合せたところでは鉛管を使用していないとのことで,鉛がどこから溶出してきているのかわからず困っております。浴槽等では,給油設備を通ることで熱がかかるため,金属が溶出しやすいのかと思いますが,銅等が出るのはともかく,鉛は使われているものなのでしょうか。
 その他にも,配管の接続部分が腐食しやすいと思いますが,そういった部分に鉛が使用されているのでしょうか。
また,赤水を一晩ほど置いておいた場合,赤褐色のもやっとした沈殿物がでてくるのですが,これは水酸化鉄等が凝集したものと考えてよいのでしょうか。顕微鏡下では特徴的な鉄バクテリア等はみられず,球状の粒子の集積物のようにみえるのですが,アドバイスをお願いいたします。

他質問1件あり。
第20回 Vol.49 No.12 マンガンによる赤水障害 ・自然湖沼の水を原水としています。当水道では,約10km離れた町に送水(売水)していますが,供給先の町で赤水障害が起きて困っています。
 その町の赤水は誠にひどく,料金徴収に行っても,住民の方はお金を払ってくれません。そこで,職員が洗濯や風呂洗いなどを手伝って,やっと支払ってもらえるといったありさまです。
 導水管は,口径200mmのモルタルライニング鋼管ですが,継手の部分が10cmほど裸なので,この部分が錆びているのではないかとも考えています。そこで,毎月1回断水して赤水を排水していますが,半月もしないうちに,また赤水が出るようになってしまうのです。
 この赤水は一体どこから来るのでしょうか。また,どうしたら赤水は止まるのでしょうか。原因と対策を教えて下さい。他質問1件あり。
第21回 Vol.50 No.1 浄水処理工程の問題対処 ・水源のダム湖にカビ臭が出たので粉末活性炭で対応したいのですが,粉末活性炭の注入位置と方法は,どのようにするのが最適でしょうか?
他質問2件あり。
第22回 Vol.50 No.2 途上国での浄水施設設計の留意点,
アルミニウムについて
・わが市では,鉛溶出の実態調査を行ない,鉛溶出が鉛管のみならず,給水器具にも由来することを知りました。その調査の続編として,お客様が飲用する水である温水器や調理器具などの水についても調査をしているところです。その調査中,アルミ鍋で水道水を沸騰させてみますと,1mg/l オーダーで,アルミニウムの溶出がみられました。このことで人体に影響は出ないでしょうか。
・アルミニウムの水質基準についてお尋ねします。日本における現在の水道水質基準は「アルミニウム及びその化合物」として0.2mg/l 以下と定められていますが,議会において,フランス,カナダではアルミニウムの基準がはるかに厳しいとの指摘を受けました。しかし,確認する文献がなく回答に苦慮しております。よろしく御教示お願いいたします。
他質問1件あり。
第23回 Vol.50 No.3 鉄バクテリア(5):
マンガン除去不良と赤水障害対策
民間企業の設備担当者です。30年ほど前に,先生のご指導により鉄バクテリア法を採用して鉄・マンガン除去処理法を,現在でも工場内の用水処理に使用しております。しかし,ここ数年,ろ過槽の集水管の目詰まりやヒビ割れが発生したことから,2月に全9槽中2槽において,整備を実施しました。
 その実施内容は,集水管の修復とろ過砂・砂利の総入替えです。1ヶ月程度でバクテリアが増殖すると思っていたのですが,水道水質基準のマンガンの基準値0.05mg/lに対して飲用水栓の給水末端で0.088mg/lとオーバーする状態が続き,現在,工場内の飲用水栓を使用禁止にして従業員に迷惑をかけているしだいです。
 6月の水質分析結果では,ようやく0.43mg/lまで下がってきていますが,昨年の整備前では0.005mg/lでしたので,未だバクテリアの増殖がうまくいってないと考えられます。この件に関して,よろしく御指導のほど,お願い申し上げます。

他1質問あり。
第24回 Vol.50 No.4 緩速ろ過方式(1):
緩速ろ過の浄水能力と色度除去の
問題点
・緩速ろ過方式は急速ろ過法に比べてすぐれた点が多いといわれていますが,なにゆえ,戦後,わが国の浄水処理の主流が急速ろ過方式に変ってしまったのでしょうか。また,緩速ろ過方式の将来性についても考えをお聞かせください。
緩速ろ過方式で処理しておりますが,色度があまり除去できません。色度を除くにはどうしたらよいでしょうか。
第25回 Vol.50 No.5 緩速ろ過方式(2):
処理時の留意点と藻類対策
・伏流水を水源とし,緩速ろ過法で処理している水道ですが,最近,取水施設の改修工事をしたところ,ろ過水の濁度とアルミニウム濃度が工事前より高くなってしまいました。なぜなのでしょうか。このまま,ろ過給水を続けてもよいでしょうか。

・ヨーロッパ諸国では,緩速ろ過法のろ過速度を10~15m/d程度まで上げているところが少なくないそうですね。もし,わが国でも緩速ろ過法のろ過速度を増すことができれば,カビ臭やクリプトスポリジウムに対して,浄水能力の強い緩速ろ過法が見直されるのではないでしょうか。
他1質問あり。
第26回 Vol.50 No.6 緩速ろ過方式(3):
ろ過障害と目詰まり対策
・九州地方の事業体です。県の指導により県営水道を導入したのですが,住民からはまずいとのクレームがありました。そこで導入前に使用していた緩速ろ過池で県水をさらにろ過して給水したところ,クレームがピタッとなくなりました。この処置について,先生はどのようにお考えでしょうか?
他質問2件あり。
第27回 Vol.50 No.7 浅い湖沼や公園池のアオコ対策 ・浅いダム湖や貯水池のカビ臭対策として,湖水を曝気しても効果がないのはなぜでしょうか。このようなダム湖・湖沼や貯水池の場合は,どうしたらよいですか。他質問2件あり。
第28回 Vol.50 No.8 ダム湖・貯水池のアオコ:原因と対策 間欠空気揚水筒を使って貯水池やダムの水を曝気すると,なぜカビ臭が消えるのですか? 他質問1件あり。
第29回 Vol.50 No.9 災害時用備蓄飲料水の保存方法と
その保存期限
・災害時に備えるための飲料水の量,および保存方法を教えてください。また,水道水の保存期間と非常用浄水器についても説明してください。
第30回  Vol.50 No.10  水道水のトリハロメタンは問題か ・水道水に発癌物質が含まれているという話しですが,本当でしょうか?本当だとしたら,その危険度と対策を教えてください。他質問2件あり。 
 第31回   Vol.50 No.11  浄水処理の問題点にはひと工夫を  ・当市水道では前塩素処理を中塩素処理に変えてから,ときどき市内で赤水が出るようになりました。これはまた,液化塩素から次亜塩素酸ソーダ(ナトリウム)へ切り替えた直後でもあります。
赤水の原因としては,どのようなことが考えられますか。また,消毒剤の違いによる因果関係等,考えられるものがありましたら,御教授をお願い致します。浄水処理での細かい水質試験も行なわれてはいないので比較材料はありませんが,よろしくお願いいたします。他質問2件あり。 
第32回 Vol.50 No.12 鉄バクテリア(6):
検出・観察方法とろ過層の維持管理
・とある農業改良普及センターの職員から,水源の鉄分の除去に鉄バクテリアを使おうとしている農家があるといわれました。そこで,その水源に鉄バクテリアが存在するかどうかを確認したいのですが,鉄バクテリアについてはまったく知見がありません。鉄バクテリアの検出方法について,お教え願います。他質問2件あり。 
第33回  Vol.51 No.1 水道と小動物に関する問題点
“虫の知らせ”に御用心 
・昔は,水道の蛇口からよく虫が出て問題になったようですが,この頃,出なくなったのはなぜでしょうか。今でも出ているかどうかを調べるには,どうしたらよいでしょうか。他質問1件あり。 
第34回  Vol.51  No.2  水道水中の異物に関する問題点 ・蛇口から「植物の根」のような物が出るとの苦情があり,現地を確認すると,量水器の流入側に植物の根のようなものが詰まっていました。現場は,口径100mmの石綿管と口径30mmのビニール管が布設されている地域で,5戸ほどの家庭から苦情が来ています。調査すると,同じ場所で7年ほど前にも同じような事例があったそうです。
 配水管は昭和40年代に布設されたもので,その区域で井戸から取水して給水されていた簡易水道の当時の配水管を,現在もそのまま使用しています。ちなみに水源地では,地下水を滅菌処理と曝気処理だけで,水圧は3kg/㎡で配水しています。塩素滅菌された水圧のかかっている水道本管に植物の根が混入することは可能なのでしょうか。
 同じような事例があれば御指導いただきたいのですが,よろしくお願いいたします。
 他質問2件あり。 
第35回  Vol.51  No.3 緩速ろ過方式(4):
処理に関する問題点
 
・私の市では,町の北半分は今までどおりおいしい水が出るのに,南地区の水道水はかび臭いにおいがして,まずいという苦情が殺到して困っています。原因と対策を教えてください。他質問2件あり。 
第36回 
Vol.51  No.4
 
塩素消毒とカルキ臭  ・水道水に残留塩素は,なぜ必要なのですか。家庭に届かないように少量入れるのではダメですか。
他質問2件あり。
 
第37回  Vol.51  No.5  水道水の発泡と白濁  ・九州の水道事業体の者です。上流にダムがある河川水を原水とした浄水場ですが,急速ろ過の混和池や凝集沈殿池に泡が出て困っています。原因と対策をお教えください。他質問2件あり。 
第38回  Vol.51  No.6  水道水に色が付いている(1):
配管が原因の問題点と対策 
・当市では毎朝10時頃になると「赤水が出て洗濯ができない」という苦情が殺到します。そして不思議なことに他の時刻には赤水は出ないのです。原因と対策を教えてください。他質問1件あり 
第39回  Vol.51  No.7  急速ろ過方式(1):
フロック流出の解決法 
・ PACを凝集剤に使用し,スラリー接触型の高速沈殿池で処理を行なっています。ところで,凝集沈殿-ろ過処理のさいに,時間の経過とともにフロックが壊れてしまうような現象は起こるのでしょうか。つまり,フロックには「寿命」のようなものがあるのでしょうか。また,もし,あるとすれば,どのようなフロックが壊れにくいのでしょうか。他質問2件あり。
第40回  Vol.51  No.8 水道水に色が付いている(2):
pH値や活性炭処理の問題点
 
・神棚や仏壇に供えたお茶が翌朝みると,真っ赤に変色していて気持ちが悪いです。水道水のせいでしょうか。原因と対策をお教えください。他質問2件あり。 
第41回 
Vol.51  No.9 
市民からの問合わせに答える 
災害対策備蓄水や水中の小動物など
地震の発生が懸念され,市民の方から,「水道水の安心できる状態での保存期間は,おおよそどのくらいなのか」という問合わせが数多くあります。どう指導したらよろしいでしょうか。
また,購入したミネラルウォーター類は,どれくらい可能と考えたらよいでしょうか。
さらに,浄水器を通した飲料水を,①冷蔵庫に保管した場合,②室内に保管した場合,での飲用不適となる期間についても教えてください。他質問2件あり。 
第42回  Vol.51 No.10  急速ろ過方式(2):
凝集沈殿の問題点と対策 
・凝集沈殿・急速ろ過で,浄水処理を行なっていますが,ろ過地の管理についておうかがいします。
現在,ろ過継続時間を50時間で運用しており,「水道維持管理指針」に基づいて洗浄排水の濁度が2度以下となるように,ろ過地の逆洗および表洗時間を決定しています。しかしながら,濁度が2度以下になっても色度が高いことがあり,どの程度まで色度がなくなるまで洗浄を行なえばよいのか疑問に思っています。維持管理指針においては洗浄排水の色度についてはなにも言及されていませんが,なにか目安となる値がありましたら,ご教示お願いいたします。他質問2件あり。
第43回  Vol.51 No.11  急速ろ過方式(3):
処理に関するの問題点  
・水源ダムに発生する藻類が原因による,急速ろ過池の目詰まりで困っています。なにか簡単な解決策はないでしょうか。他質問2件あり。 
第44回  Vol.51
No.12 
水道水質の諸問題  ・水道水源の河川水中にアンモニアが少量(0.5mg/l)検出されるようになりました。水質基準にはありませんが,除去する必要がありますか。あれば除去する方法を教えてください。他質問2件あり。
第45回  Vol.52
No.1 
浄水設備に留意すれば良質な水道水が
得られる 
・水源の河川が下水や工場排水で汚染されるようになりました。この水を急速ろ過法で処理していますが,水道水がまずいという苦情が聞かれるようになりました。おいしい水を造るには,どうしたらよいでしょうか。 他質問2件あり。
第46回  Vol.52
No.2 
 
水道管路が原因の水質問題 ・石綿セメント管を布設替えしている現場近くに住む方から,つぎのような問合せがありました。
1)古い石綿(アスベスト)セメント管は,内壁がボロボロはがれ,水道水にアスベストが混入しているのではないか。市の広報に安全な水を供給していると記載されているが,本当に安全なのか不安を感じる。
2)日本では水道水に対する基準がないのはなぜなのか。米国の環境保護庁(EPA)では,水道水1l中に30万本のアスベストが含まれていると,10万人に1人が発癌のあると示している。基準がなければ,市民の安全を考えるうえで,市単独で基準値のようなものを考える必要があるのではないか。
3)国では,老朽管(石綿セメント管)更新事業として,国庫補助を取っているのは,根底に人体への影響が懸念されると考え,補助するようになったのではないか。この他にも,布設替えするとき,地域住民への説明も必要ではないのか。
と質問されました。
このため,当事者には説明したものの,地域住民が共有して問題意識を持たねばならないという要望から,地元説明会を開催することになりました。
人体への影響,各水道事業体および他国での取組みについて,先生のご意見ンをうかがうことができればと考えております。他質問2件あり。  
第47回  Vol.52
 No.3 
  
鉄バクテリア(7):
詳しく調べなければ対策は立てられない
 
・3年前から,地下水の鉄分を前塩素により酸化させ除鉄処理(ろ過速度240m/d)する除鉄装置を稼働している事業所の者です。
 最近になって,鉄バクテリアが発生しているとのことがわかりました。鉄バクの種類はわかりませんが,維持管理のかからない処理方法を教えていただけませんでしょうか。他質問2件あり。
 
第48回  Vol.52
No.4 
開発途上国の貯水池:
浮上性浮草と富栄養化 
・ホテイアオイやウキクサのような池沼の水面に繁茂する水草は,水道にとって有益ですか,それとも有害ですか。実例を挙げて教えてください。他質問2件あり。 
第49回  Vol.52
No.5 
急速ろ過方式(4):PACは入れ方に
気を配れば少量で大きな効果が得られる 
・以前の質問のさいには,冬の期間に急速ろ過機の目詰まりが多い(ろ抗計)ということで質問させていただきました。そのときの御回答では,PACの注入量が多いというアドバイスがあり,その日から注入量を半分にしました。
 その後,急速ろ過機の目詰まりは以前より少なくなったように思います。しかし今度は,沈殿池の最終段階からの急速ろ過機へいくところで,少しフロックのキャリーオーバーがみられるのですが,フロックが軽くて沈殿せずにいるのでしょうか。薬品の注入量が適当ではないのでしょうか。それとも,PACだけでなく,原水がpH6.6であることから入れているソーダ灰の注入量が少ないのでしょうか。
 以前は,フロックにならないほどの目にみえないPACが流れてしまっていて,キャリーオーバーしてないようにみえていたのでしょうか。
 キャリーオーバーしたフロックは急速ろ過機により取れると思うのですが,できるだけ完璧なフロックをつくって沈殿させ,急速ろ過機に負担をかけない運転を行ないたいと思うのですが,なかなか難しいです。現在の状況は表1のとおりです。他質問1件あり。
第50回  Vol.52
No.6 
確実で経済的な藻類対策とは  ・競艇場の競走用プールの水質について,おうかがいします。プランクトンの増殖によると思われる水質悪化(総水量:20万㎥,水深:2.0m,水色:茶褐色,透視度:10㎝の対策について,ご教示をお願いします。
他質問2件あり。 
第51回  Vol.52
 No.7  
状況や条件に応じたさまざまな
藻類対策 
・農業用溜池(貯水量200万㎥,震度15m程度)を水道水として利用していますが,アオコが発生して困っています。かび臭はありません。
水温の分布は,表層から7m程度までは28.5℃で それ以下は10℃程度(空気揚水筒を動かさない8月の予測)です。アオコが表面に浮き,風向きでは岸によって悪臭を放ちます。
水道水としてのイメージが悪く,なにか対策はありませんか。溜池は漁業権があり,硫酸銅等の使用はできません。
ただ,空気揚水筒があり,昨年までは4月から10月の期間,稼働していましたが,現在は動かしていません。動かしたほうがよいでしょうか。空気揚水筒を動かすと全層にわたり水温が28.5℃になります。他質問2件あり。
第52回  Vol.52
 No.8   
 N,Pをへらすことよりも
現実的な藻類対策を
・浅い湖沼やダム,貯水池(平均水深が5m以下)では,かび臭を発することが多いようですが,この臭気発生を確実に短時間に防止する対策はないでしょうか。お教え願いますでしょうか。他質問2件あり。 
第53回  Vol.52
 No.9  
 
pH上昇の原因と対策  ・小川を水源とする水道ですが,原水のpHがこのごろ高く10にもなり,凝集処理に困難をきたしています。pH上昇の原因と対策について教えてください。他質問2件あり。 
第54回  Vol.52
 No.10
 
日本の参考にできる海外事情  ・外国では,水道原水として地下水を人工的に涵養しているそうですが,どんな方法を用いて,どのような効果を得ているのでしょうか。他質問2件あり。
第55回  Vol.52
 No.11
  
鉄バクテリア(8):
現実を受け入れて素直に考えれば
問題は解決
 
・発電用の導水路(トンネル)の壁面に赤褐色の粘質膜が着生するため,発電量が20%も減少します。そこで,対策として年4回ほど断水したうえ,200名ほどの人手によってトンネルの壁面をブラシで洗浄除去しております。もちろん,この間は発電を停止しますが,そでれも清掃作業を行なったほうが発電量が多いので,続けています。
一体この膜はなんなのでしょうか。その発生のメカニズムと対策について,お教えください。 
第56回  Vol.52
 No.12
 
水がまずいという苦情への対応  ・当市では,湧水を水源とするこれまでの水道の水量が足りなくなったので,市内を流れる河川を水源として,近代的な水道施設をつくり,街の西半分に給水することになりました。
ところが,給水を始めると,「こんなまずい水は飲めない」とか「同じ水道料金なのに街の東と西でこんなに味が違うのは不公平だ」とか,「いままでの水道水をこちらにも配れ」などといった不平や非難が起こり,やがて市議会の問題にまで発展してしまいました。
①なぜこんなに水の味が違うのか,②どうしたらこの不公平が解決できるのか,を市民が納得するように説明していただけないでしょうか。他質問2件あり。
第57回  Vol.53
No.1 
 どこにでもいる放線菌は
かび臭のもと
・水にかび臭をつける原因生物に放線菌という微生物があるそうですが,放線菌とはどのような生物ですか。バクテリアの仲間ですか。他質問2件あり。 
第58回    Vol.53
No.2 
 地下水・伏流水の水質問題 ・伏流水を水源とし,塩素消毒だけで直送している水道ですが,洪水のときはわずかながら濁ります。どうしたらよろしいのでしょうか。他質問3件あり。 
第59回  Vol.53
No.3 
緩速ろ過方式(5): 
しっかりした維持管理なしでおいしい水は
つくれない
・ある浄水場の緩速ろ過池です。建造以来,塩素を注入しており,更生工事も一切しておりません。4年前にろ過層を調査したときは,汚染が下部まで相当浸透しておりました。そのためか,最近,運転期間が約3週間くらいの短期間になってきまいsた。更生工事の他に,なにかよい方法があるのでしょうか。
 なお,下部集水装置に有孔連歌はありません。原水は浅井戸です。
 他質問2件あり。
第60回  Vol.53
No.4 
安全・安心の確保には処理が重要  ・最近,クリプトスポリジウム 感染症の危険がいわれていますが,ただちにできる対策としてなにをしたらよいでしょうか。他質問2件あり。
 第61回   Vol.53
No.5
 
日光は備蓄水・水道水の安全の敵  ・水道水を非常時の飲料水として備蓄しようと思います。ポリタンクで貯蔵したら,どのくらいの期間,安全でしょうか。他質問1件あり。
 第62回  Vol.53
No.6
 
水源貯水池でのアオコ・かび臭対策(4)  ・主として自然湖沼や池の,富栄養化した水質を改善する,速効的な方法はないのでしょうか。あればその方法と適用の条件を教えてください。他質問2件あり。 
 第63回  Vol.53
 No.7
  
アンモニアは水道原水の汚れの証し  ・河川が下水等で汚染されると,どんな水質変化が起こり,それが浄水処理や管理にどんな影響を与えますか。他質問1件あり。 
第64回  Vol.53
No.8 
緩速ろ過方式(6): 
ろ過地の藻類対策には光の遮光が最適 
・緩速ろ過池の砂面に藻が繁殖しており,処理への影響はないのですが,水面に浮いた藻は見栄えがよくないので除去したいです。なにか,よい方法はあるのでしょうか。他質問2件あり。
第65回   Vol.53
No.9
 
マンガンが原因の赤水対策には湖水の循環や浄水処理での注意が必要  ・上流にダムができてから,秋~冬季に赤水が出るようになりましたが,なぜでしょうか。また,対策はあるのでしょうか。他質問2件あり。 
第66回  Vol.53
No.10 
 pHとケイ酸は水質管理で要注意 ・水道水のpHが高くなって水道水質基準に不適合となることがあります。ひどいときには,pHが10以上になることもあるのです。原因と対策は,なんなのでしょうか。他質問2件あり。
第67回   Vol.53
 No.11 
 
鉄バクテリア(9):
処理方法を決める前に現在の状況をよく検討する
 
・1)鉄細菌(鉄バクテリア)の同定(菌種の特定)を行ないたいのですが,分析機関を御紹介のほど ,お願い致します。2)上水をターゲットとした場合,マンガンの処理も不可避となります。しかし,マンガンを取りこむ鉄細菌が望めない場合,マンガン砂等の活用が必要と思われますが,この場合,前処理として塩素の供給が必要です。無薬注にこだわる場合,この塩素処理は避けたいと考えておりますが,なにか手法はないものでしょうか。なお,原水の溶存酸素は7mg/l以上あります。他質問2件あり。
第68回   Vol.53
 No.12 
  
塩素の濃度管理が安全でおいしい水をつくる  ・浄水場を出るときは,塩素濃度が1.0mg/l あるのに管末ではしばしば消失して不検出となります。どうしたらよいでしょうか。他質問2件あり。
第69回   Vol.54
 No.1
  
地下水・伏流水の問題点:安全な水を供給するには処理の段階が肝要  ・原水(地下水)中に,白い虫のようなものがみつかることがあります。この虫はなんでしょうか。このまま送水を続けても大丈夫でしょうか。他質問2件あり。 
第70回   Vol.54
 No.2
 
水道水に色が付いたり微細なごみが入ったりするときの対策  ・お風呂に水を張ると青~緑色に着色してみえます。原因と対策は,なにがあるのでしょうか。他質問2件あり。 
第71回  Vol.54
No.3 
鉄バクテリア(10): 
地下水層ではなく処理の過程で除去対策を実施
 ・地下水(深井戸)を水源とする簡易水道です。原水中の鉄分がごく少ない(0.05mg/l)のに,鉄バクテリアと思われる白色のフロックが混ざっています。鉄バクテリアの増殖を地下で止める方法はないのでしょうか。よろしく,お教えいただくようお願い申し上げます。他質問2件あり。
 第72回 Vol.54
No.4
 
 水道水から微小な虫がでてくるときの原因と対策  ・水槽の蛇口より虫が出てくることがあります。しかも,生きたままで動きまわっています。塩素消毒で死なない動物がいるのですか。また,これは害虫なのでしょうか?ご教示お願いいたします。他質問2件あり。
第73回  Vol.54
No.5 
 かび臭対策と活性炭の使い方 ・1)ダム湖の貯水にアオコが発生し,急速ろ過で浄水処理していますが,かび臭が出て困っています。人体への影響および浄水処理過程での取り除く方法を御教示ください。
2)水源のダム湖が富栄養化して,アオコが発生しました。そのため, 浄水場の原水中にも藻類が多数含まれるようになりました。浄水場でアオコを除去する方法はないでしょうか。他質問2件あり。
第74回
(最終回) 
Vol.54
No.6 
障害生物対策は水道の維持管理で大事な要となる ・水道業者の者です。最近,市民の方から,水道水に (Cladosporium(クラドスポリウム)等)が含まれていると苦情がありました。苦情を言った方が,ある水質検査機関に依頼してわかったようです。このカビは,アレルギーの原因の1つにもなるようです。人体への影響は,本乙にあるのでしょうか。塩素処理では,殺菌できないカビなのでしょうか。どの水道水にも含まれていますか(水源が河川水,地下水によって異なりますか)情報等をご教示していただければと考えています。よろしくお願いいたします。(追伸)~他質問1件あり。


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